
アフリカマイマイは、東アフリカ原産の大型の陸生貝類で、甲高20cm以上に成長します。
日本には1932年に持ち込まれ、その後1945年頃に野外に逃げ出したものが繁殖し、今に至ります。
国内では温暖な地域で越冬し、西南諸島や小笠原諸島、さらに鹿児島本土まで定着しています。
夜行性のため、日中は落ち葉溜りの下や物陰に隠れています。
本種の移動性は高く、特に若い個体は一晩で森から畑まで数十mも移動します。
食性は植物質中心で、野菜や果物を食するため、農作物への被害も深刻です。

繁殖力は強く、一度に5mmほどの卵を一度に200個ほど、年に数回産みます。稚貝の成長は速く、半年で甲高4.5cmほどの大きさで性成熟に達しますが、最初はオスとして繁殖に参加します。雌雄同体で雄性先熟のため、体が大きくなると産卵も可能となり、5〜10年の寿命を全うします。
アフリカマイマイは巨大なカタツムリであり、魅力的です。
しかし...人に寄生する広東住血線虫Angiostrongylus cantonensis (Chen, 1935) の中間宿主であり、本種に触れた手で食べ物を食べたり、そのものを十分な火を入れずに食べたり、粘液に汚染された野菜を十分に洗わずに食べたりすることで、寄生虫が体内に取り込まれます。
広東住血線虫は、1933 年に広東省のドブネズミから初めて検出されました。本種は寄生性の線虫で、イヌやキツネなどの動物を終宿主とします。動物の肺動脈などに寄生して、呼吸器や循環器の機能を害します。過去に沖縄県では、人に寄生して髄膜炎を引き起こしています。
アフリカマイマイに出会っても、素手で触ることはやめましょう!

原産地アフリカ東部での様子