爆発的に繁殖する外来生物のザリガニ、ミステリークレイフィッシュ。ホースで水槽の水替えをしていると、稚ザリガニが吸い込まれて流出…。そんな事態が危惧されます。
ミステリークレイフィッシュが抱卵した後、稚ザリガニがある程度大きくなるまで水替えは控えましょう!
ミステリークレイフィッシュは単為生殖するザリガニで、全ての個体が単独で卵を産みます。
元々は北アメリカ原産のスロウザリガニ(Procambarus fallax)ですが、1995年にドイツで販売された個体を親とした繁殖個体の中に、突然変異個体が発見されました。単為生殖が可能な3倍体個体の誕生です。その後、繁殖個体がヨーロッパやアフリカ、日本に持ち込まれ、野外に入り込みました。1匹でも繁殖するので…野外繁殖個体は星の数!同じ遺伝子を持つクローンザリガニが、世界中に拡散しつつあります。
大きさが5pほどに成長すれば産卵可能で、早ければふ化後3か月で性成熟に達します。その後は…3か月ごとに卵を産みます。その数は一度に100個以上。1匹が1年間で数百匹に、さらに孵化個体もその年に産卵するので…大繁殖してしまいます。
取り扱いは慎重に!
※人為的な環境で生み出されたミステリークレイフィッシュを新種として扱うことは適切ではないとされ、異なる変異型(Procambarus fallax f. virginalis)として区別されます。