登呂遺跡の水路で確認された改良メダカ(写真:青光型)
改良メダカは、野生のミナミメダカを人為的に改変させたメダカです。
体形や体色、ヒレの長さなど、大きく7つの形質が改変され、現在500以上の品種が生み出されています。
※品種(Breed Variety)は人が作り出したもので、新種(New Species)ではありません。
登呂遺跡の水路では、青や白、斑等、いくつものタイプが確認された
野生メダカと改変メダカは同種!
子孫を残すことができるので要注意!
子孫を残すことができるので要注意!
改変メダカは人間が作りだした改変生物であり、野生のメダカには存在しない遺伝子タイプを持ちます。
そんな人為的に生み出されたメダカが野外に放されると、川や池のメダカが、青や白、虹色光沢に変わってしまい…。過去から現在まで、日本列島の様々な環境で緩やかに適応し変化してきたメダカの“進化”を妨げてしまいます。純粋なミナミメダカが消えてしまい野生型の絶滅に...。
改良メダカが野生のメダカと交雑してしまうと、人が生み出した遺伝子が入り込む“遺伝子汚染”を引き起こします。また、遺伝子が汚染された地域のメダカは、他の地域の野生メダカに汚染が進行しないように、すべて処分しなければなりません。改良メダカを捨てる行為は、放された河川や池の野生メダカを消滅させることに繋がる危険な行為です。
野外で産卵を確認、繁殖個体も取り除く対象とされる(登呂遺跡の水路)
2000年前の稲作文化が復元された登呂遺跡、国の特別史跡指定
さまざまな改良メダカの他、外来種のキンギョも確認
メダカのような“在来種の改良”で生み出された生物は、最も慎重に取り扱わなければなりません。改良メダカの遺棄が今後も続くようであれば、メダカの飼育や販売を規制する必要があります。
飼育した生き物は最後まで大切に飼育しましょう!
繁殖は計画的に!
繁殖は計画的に!
※野生のメダカは地域によって遺伝子が異なります。
改良されていないメダカでも、産地のわからないメダカを野外に放すことはやめましょう!
2020年9月4日、登呂遺跡で97匹の改良メダカを捕獲。まだ残る多くの個体を早急に取り除く必要がある。
その他、登呂遺跡の水田に侵入した外来種はジャンボタニシとアメリカザリガニ、ウシガエル。
外来種ジャンボタニシ大量660匹捕獲
2020年8月27日に静岡市環境創造課と静岡北高等学校、静岡大学で駆除を実施。この時に改良メダカは確認されなかったが...
野外に入り込んだ外来生物は取り除きましょう!