プレコの生殖腺!沖縄マダラロリカリアの繁殖!

マダラロリカリアPterygoplichthys disjunctivus.プレコ卵巣.沖縄.加藤英明HideakiKato.JAPAN.jpg
非繁殖期2月の卵巣の様子(卵は一回り大きくなる)

マダラロリカリアは、全長25pを超える頃に性成熟し、一度に数百個、大型の個体では数千個の卵を産みます。

産卵は、土手にあけられた巣穴の中で行われ、オスは卵がふ化して稚魚が巣立つまでの約10日間巣穴で守り、その間は餌をほとんど食べません。親魚による手厚い保護のため、プレコたちはどんどん数を増やすことができます。鎧のように固い鱗で体が覆われたプレコは、ふ化後一年も経てば、日本の河川に天敵はいません。

体が小さい稚魚は、カニやエビ、ウナギなどに捕食されますが、これらのような在来生物が減少した環境では、外来生物であるプレコの増加と分布の拡大が容易になります。

“門番”としての働きのある在来生物が豊かである環境の復元を目指しましょう!

生態系のバランスを守ることは、新たな外来種の侵入や拡散を防ぐことにも繋がります。
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沖縄で外来生物プレコが大繁殖!マダラロリカリア放流注意!

マダラロリカリアPterygoplichthys disjunctivus.プレコ.沖縄.加藤英明HideakiKato.jpg
沖縄で捕獲されたマダラロリカリア

プレコは、南米に自然分布するナマズの仲間で、680種ほどが存在します。広大なアマゾン川とその支流に生息していますが、なぜか日本の河川でも出会うことがあります。その場所は、沖縄!暖かい自然環境のため、野外で越冬・繁殖しています。

沖縄での定着が初めて確認されたのは、1991年のこと。その後、牧港川や安里川など10水系以上他で生息が確認され、沖縄の河川には30年以上前に存在していたと考えられています。

プレコは26℃前後の水温を適温とします。15℃以下では動きが鈍り、10℃以下が続くと死に至ります。本州では越冬不可能ですが、温水が常時流れ込む温泉地や工業地域では越冬して繁殖することでしょう。

野外に入り込んだ外来生物は、防除の対象となります。愛玩用に輸入されたプレコたちを、最後まで責任を持って飼育しましょう。飼いきれなくなった場合は、知人や最寄りの熱帯魚店に引き取ってもらうことが好ましいですが、大型で寿命が長い種類の飼育を予定する場合は、最後まで飼育できるか事前によく考えてから購入しましょう。

魅力的なプレコ類が飼育規制の対象にならないように、しっかり管理しましょう!

<プレコの生態系等への影響>
・水草を含む植物相への食害
・魚類の卵や仔魚の捕食、競合による在来生物の減少
・大量に排泄される糞による水質汚染
・川岸にあけられた巣穴による土手の崩壊や地盤沈下、河川幅拡大による水位の低下
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メダカにそっくり!特定外来生物カダヤシに要注意!識別方法

カダヤシGambusia affinis. 加藤英明. 静岡大学.jpg

身近な川や池で見かける小さな魚。メダカだと思っていたら…外来種のカダヤシだった!ということが多々あります。

カダヤシは、北アメリカ原産の淡水魚。日本には1913年に、“蚊の幼虫の駆除”を目的として移入されました。繁殖形態は卵胎生。卵は体内で育ち、メスは1度に100匹以上の子どもを産みます。成長は速く、同年、または翌年には性成熟に達して繁殖するため、定着すると爆発的に増殖してしまいます。

本種は全長4pほどで小さく、形態は日本のメダカに似ています。野外で捕まえたカダヤシを生きた状態で持ち帰ったり、飼育したりすると、外来生物法違反となりますので、注意が必要です。
※2006年に特定外来生物に指定
罰則は最高三年の懲役、または三百万円以下の罰金


<メダカとの見分け方>
尾びれ:メダカは角ばっているが、カダヤシは丸い
尻びれ:メダカは幅が広いが、カダヤシは幅が狭い(オスは棒状)
背びれ:メダカは体の後方にあるが、カダヤシは体の中央近く
カダヤシG. affinis. メダカとの違い比較.jpg

報道:恐怖!夏休み川で捕まえた生きものが危険な特定外来生物だったら!TBS,噂の東京マガジン(2016年8月21日)


カダヤシGambusia affinis
世界の侵略的外来種ワースト100(国際自然保護連合IUCN)
日本の侵略的外来種ワースト100(日本生態学会)
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静岡市麻機遊水地の外来生物ライギョ!カムルチー

静岡市麻機遊水地カムルチーChanna argusライギョ1.静岡大学加藤英明HideakiKato.jpg

麻機遊水地には、外来種のライギョが生息しています。本種は1923年頃に国内に持ち込まれ、各地の川や池沼に広がりました。1960年代には静岡市麻機の沼池で数多くみられようになりましたが、近年は減少傾向にあると考えられます。その原因は、水環境悪化の他、餌となる在来生物の減少が考えられます。

麻機遊水地では、在来生物を守るため、学識委員やNPO団体、地域住民、国、静岡県、静岡市などによって構成された麻機遊水地保全活用推進協議会により、自然再生が試みられています(自然再生推進法平成14年法律第148号第8条の規定により自然再生協議会を設置)。

外来種であるライギョは魅力ある魚で、飼育愛好家や釣り愛好家に親しまれています。しかし、自然再生の場である遊水地では、ライギョの他、タイリクバラタナゴやコイなどすべての外来生物が防除の対象となります(今後、釣り用区画が設けられて管理すれば問題ない)。


<ライギョの消化管内から得られたフナ類>
静岡市カムルチーChanna argusライギョ.被害.静岡大学加藤英明HideakiKato.jpg外来種は、豊かな自然生態系に入り込むと爆発的に増えますが、大食なため餌不足に陥ります。その後、個体数は減りますが、わずかに残った在来種の数が増えると、再び数を増やします。外来種が在来種を押さえつけてしまうので、外来種を取り除かなければ豊かな自然は戻りません。しかし、そこに再度外来種が放されてしまうと、同じことの繰り返しです。

ライギョは、人為的な移動の他、生息数の増加や分布の拡大が進めば、特定外来生物に指定される可能性があります。今後は、愛好家の終生飼養はもちろんのこと、釣りなどレジャー用に管理された水場で本種を楽しむことが必要となるでしょう。
「まだ特定外来生物ではないから大丈夫!」と考えず...魅力あるスネークヘッド類との適切な関わりが早急に求められます。

※放流要注意
カムルチー(ライギョ)Channa argus:北海道,長崎,山口,愛知,滋賀,群馬では移植禁止(各道県漁業調整規則または内水面漁業調整規則).英国では保有・放流禁止,米国では輸入・移植禁止(国立環境研究所より)。
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大食!ガー類が生態系に与える影響は大きい!

ガー類.特定外来生物.アリゲーターガー他.加藤英明HideakiKato.静岡大学.jpg
オイカワを捕まえ丸呑みするガー類L. osseus

ワニのような口と鋭い歯で魚を捕食するガー類。1億年以上昔から姿がほとんど変わっていない“生きた化石”であり、古代魚として多くの人を魅了します。鱗はひし形でガノインと呼ばれ、原始的な魚類の特徴の一つです。

ガー類はある程度の低温に耐えることができるため、日本の野外で越冬します。また、浮き袋の空気を出し入れすることで、肺呼吸のように酸素を取り入れることが可能で、溶存酸素が少ない環境でも生き抜くことができます。一方で、性格はおとなしく、口に入らない大きさの魚を襲うことはありません。野外に入り込んだ小型個体の多くは、他種に捕食されて姿を消してしまうほどです…。

しかし、体の大きな個体は要注意!日本の水辺では外敵がいないため、数十年の寿命を全うするまで水生生物を捕食します。大型個体では年間数十キロもの餌を必要としますので、生態系に与える影響が大きいのは明らかです。

魅力的なガー類!飼育個体を野外に放さないで、最後まで大切に飼育しましょう!

ガー類.特定外来生物.アリゲーターガー他.加藤英明HideakiKato.静岡大学2.jpg
大きめな魚も丸呑みに...
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