沖縄に定着した外来種のナマズ!可愛い姿のクララ!

クララ.Clarias batrachus.加藤英明.静岡大学1.jpg
クララの幼魚

東南アジア原産のナマズ、クララ(学名:Clarias batrachus)。全長は50cmほど。最大の特徴は、白と黒のまだら模様!しかし、これは人為的に改変された改良個体。野生個体は日本のナマズの体色に似ています。

野生個体(黒褐色)英名ウォーキングキャット
改良個体
・クララ(白色)
・マーブルクララ(斑模様)

ヒゲは日本のナマズ(4本)よりも多くて、4対8本。頭部は平たく、背びれは長い。下顎よりも上顎が出ていることで、日本のナマズと見分けることができます。

品種改良されたウォーキングキャットは、古くから日本に観賞用に輸入され、クララという愛称で流通しています。とても丈夫で飼いやすく、飼い主が近づくと寄ってくる。そんな愛くるしい姿に、愛好家も多いようです。

東南アジアに生息するナマズのため、寒い日本の野外で越冬することはできません。しかし、温暖な沖縄では冬を越すことが可能で、野外に放されたものが定着しています。※本州でも温泉地で野外越冬可能

食性は雑食で、魚類や水生昆虫を主に食べます。また、繁殖力は強く、雌雄は産卵期に縄張りを持ち、巣穴の中で産卵します。その数10000個以上!爆発的に増える前に、野外から取り除くことが必要です。現在、沖縄本島では、中部から南部の河川や池で確認されています(野外確認は2000年)。まだ局所的ですが、クララの英名はウォーキングキャットフィッシュ。胸鰭の硬い棘を使って陸地を移動するので要注意!島全体に拡散する前に対策を!

飼育者は野外に放さない・逃げられないように気をつけましょう!

クララは、世界の侵略的外来種ワースト100に選定されています。また、日本でも外来生物法において、総合対策外来種(旧要注意外来種)に指定されています。しかし、生息域外に拡散させたのは人間!
責任を持って私たちの手で取り除きましょう!
| このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

鉄腕ダッシュ!クララ、加藤英明2017年12月17日放送

クララ.Clarias batrachus.加藤英明.静岡大学.jpg

ウォーキングキャットフィッシュは“クララ”と呼ばれ、観賞用に流通しています。
野外に侵入すると、警戒心の強さから取り除くことが困難。そんなクララが、沖縄の川で繁殖中!

可愛い顔をしていますが、大きな口で何でも食べてしまう大食ナマズのクララを放置すると…
沖縄の生態系が崩壊してしまします。

クララの繁殖力は強く、生後1年で全長20cmほどになると性成熟に達します。
3年で全長30pに成長すると、産卵数は多く15000個ほどに!

そんな厄介な外来生物の捕獲に挑む!

※素手で掴むと胸鰭の太くて鋭い棘で刺されます。その後に大きく腫れる場合もあるので、取り扱いには注意しましょう。

捕獲されたクララは、一流のシェフによっておいしい料理に仕上げられました。
| このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

外来生物アリゲーターガー捕獲!

アリゲーターガーAtractosteus spatula捕獲.加藤英明.静岡大学.jpg

アリゲーターガーは、北米原産の古代魚。“ガー“は槍を意味し、大きな口はワニに似る。全長3mを超えることもある巨大肉食魚は、まさに”槍型のワニ魚“。力強く水中を突き進むその姿は、発射されたミサイルのようです。

体表を覆うひし形の鱗はエナメル質で、硬い。日本の野外において、成体は無敵。50年以上とも言われる長い寿命を全うするまで、日本の生物を食べ続けます。メスは性成熟に10年(1.5m)、オスは6年ほど(1m)と考えられ、日本の野外で越冬可能な本種は、野外で繁殖する恐れがあります。

アリゲーターガーは警戒心が強く、危険を察知すると植物の隙間に隠れます。罠を仕掛けても、わずかな隙間を見つけてすり抜けます。効果的な捕獲方法は、池の水抜き。しかし、水が抜けない河川での捕獲は困難です。緊急SOS池の水ぜんぶ抜く大作戦第5弾、テレビ東京(2017年11月26日放送)

報道
アリゲーターガーなどを捕獲. 広報ねやがわ(平成29年12月号)など

※ガー類は2018年2月に特定外来生物に指定予定。2018年4月に輸入や飼養等の規制開始。規制開始後、6ヶ月以内に飼養個体の飼養申請が必要です。ただし、飼養許可が得られても繁殖させることは禁止されています。雌雄を分けて飼育しましょう。
| このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

鉄腕ダッシュ!タウナギ、加藤英明2017年6月25日放送

タウナギMonopterus albus.加藤英明HideakiKato.静岡大学2.jpg

息継ぎのために顔をあげるタウナギ。タウナギは大きくなるとオスは縄張りを持ちます。一方、小柄な個体は住処を共有することがあります。一斉に顔を出し、ポンピングする様子は…好きな人にはたまりません。
この行動は口腔内の粘膜を介して酸素を取り入れるもので、タウナギは口の中に空気を蓄え、それを定期的に入れ替えます。

タウナギは、ウナギと異なりエラ蓋がありません。胸鰭も腹鰭も。さらには浮き袋も。
眼は小さく、視力が悪いためか、目の前に近づくものには何にでも咬みつきます。
大食なため、野外に入り込んで繁殖してしまうと、生態系に悪影響が。もちろん水田の水を抜いたりする農業被害も発生します!

タウナギの赤血球は大きく、血中の密度も高いため、料理の際に濃い血液が流れ出ます。この血は低酸素状態に耐えるもので、真夏の水たまりや水路など、高温で溶存酸素が低い状態でも生き抜くことができます。本種は低温にも耐えられ、日本の寒い冬は湿った環境に入り込み越冬します。
※水温が下がれば代謝は下がるので、息継ぎなしで水中に留まります。

そんなタウナギを野外で捕獲し、プロの料理人が最高の料理に仕上げました!
| このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

日本に定着!身近に潜むタウナギの脅威!

タウナギMonopterus albus.加藤英明HideakiKato.静岡大学.jpg

タウナギは、東アジアから東南アジアまで広く分布します。現在、日本には中国から数多く輸入されていますが、古くは1900年代に朝鮮半島から持ち込まれたと考えられています。

タウナギは全長80cmにもなり、日本にはタウナギを食べるような天敵は数少なく、奈良県や静岡県、愛知県、和歌山県や鹿児島などで繁殖しています。

タウナギは泥が堆積する濁った環境を好み、人が利用する水田やその周辺にも生息します。
しかし…畔に巣穴を掘ることから、水田の水が抜け、農業被害を引き起こします。田んぼの水が一晩で抜けてしまうことも!

性転換するタウナギは45pを超える頃にオスになり、メスは約2年で性成熟に達して産卵します。繁殖は7月頃から始まり、オスは餌を食べずに卵を守り、孵化後の仔魚はオスの口腔内で育ちます。子どもを守る習性も、生き残りに有利です。今後、タウナギを放置すれば個体数は増え続け、分布域は広がることでしょう。

寿命は長く10年以上。飼育すれば愛嬌のある可愛い魚ですが、野外に放すことは禁物です。
野外に定着している個体は、早急に取り除く必要がります。



| このブログの読者になる | 更新情報をチェックする