アムールハリネズミに吸着!吸血ダニ!

アムールハリネズミE.amurensis,タカサゴキララマダニAmblyomma testudinarium.加藤英明HideakiKato.jpg
ハリネズミから得られたタカサゴキララマダニ(伊東市伊豆高原)

アムールハリネズミの体には、様々なダニ類が寄生しています。野外で出会った個体に大きなマダニが吸着していることもしばしば。マダニは吸血後、私たちの指の太さまで大きくなります。

ハリネズミが生息する野原や公園、住宅の庭では肌の露出は避け、体にダニがついていないか確認してください。
マダニに刺された場合、日本紅斑熱やつつが虫病などの感染症にかかる危険性がありますので、発熱した場合は、最寄りの医療機関で受診しましょう。

マンシュウハリネズミE.amurensis,タカサゴキララマダニA.testudinarium2.加藤英明HideakiKato.jpgイヌやネコなどにもマダニが付きますので、ハリネズミが生息する公園などで散歩させた際には、洗浄やブラッシングによるダニ類の除去を行いましょう。犬小屋で、イヌとハリネズミが一緒に寝ていた場合は…要注意!

特定外来生物であるアムールハリネズミ(マンシュウハリネズミ)は、生態系への影響だけではなく、リケッチア症など人に対し深刻な健康被害を引き起こす可能性があります。今後、アムールハリネズミを野外から取り除くとともに、人為的な拡散を防ぐ必要があります。


ハリネズミ類を野外で見つけても、持ち帰らないようにしましょう!
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ハリネズミに注意!伊東市に定着したアムールハリネズミ

アムールハリネズミErinaceus amurensis静岡県1.加藤英明HideakiKato.jpg
静岡県伊東市には、外来生物のアムールハリネズミ(Erinaceus amurensis)が定着しています。

元来、本種はユーラシア大陸のロシアから中国北部、朝鮮半島まで分布していて日本には生息していないのですが、過去にペットとして輸入されたものが逃げられたり遺棄されたりして、日本の野外で繁殖しています。現在は静岡県と神奈川県で確認されていますが、他県でも目撃があり、定着している可能性があります。

ハリネズミ類は、トゲで体を覆われた珍しい形態で、可愛らしい顔つきのため、日本ではペットとして扱われています。しかし、ハリネズミ属4種すべてが外来生物法により特定外来生物に指定され、2006年から輸入や販売、飼育、譲渡、移動等が規制されました。そのため、野外でアムールハリネズミに出会っても、持ち帰って飼育することはできません。

アムールハリネズミが定着した地域では、公園や民家の庭に本種が現れることが多々あります。しかし、野生のハリネズミの体にはダニ類が多く寄生しているため、人がダニに咬まれることで動物由来感染症を引き起こす可能性があります。野生のハリネズミに接触することはやめましょう。また、人家に棲みつくことのないように、本種への餌付けは禁物です。アムールハリネズミがイヌやネコと接触することも防ぎましょう。

アムールハリネズミは動物質を好み、主に昆虫類を捕食します。その他にはカタツムリなどの貝類、両生類や爬虫類、鳥類の卵などを食べると思われ、本種の定着と分布の拡大は、今後、日本の自然生態系に大きな影響を与えるでしょう。

※鳥獣保護法により、野生のハリネズミを許可無く捕獲すると罰せられます
※現在販売されているハリネズミは、アフリカハリネズミ類のヨツユビハリネズミ(Atelerix albiventris)で、飼育販売が可能です。


静岡大学教育学部加藤研究室では、鳥獣保護法および外来生物法に則り、許可を得て調査研究を行っています。

アンケート調査へのご協力、ありがとうございます!
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