ドンガメと呼ばれるけどカメじゃない!カブトガニ!

カブトガニ Tachypleus tridentatus.加藤英明.jpg

2億年以上前から姿が変わらず、“生きた化石”と呼ばれるカブトガニ。日本では九州や四国に分布しています。カメのような姿とゆっくりとした歩みから、生息地の岡山では“ドンガメ”と呼ばれています。
カブトガニ類は砂泥を掘り進むため、海底の溶存酸素や有機物の濃度を高め、微生物を豊富にします。
もちろん、川に棲むカメも川底を撹拌するため、適度な個体数であれば、水質改善の役割を果たします。
静岡県の下田の海でカブトガニらしき生き物が目撃されたとの情報が得られましたが…真相は不明です。


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カブトガニの飼育方法@

カブトガニT.tridentatus卵egg2.embryo.加藤英明HideakiKato静岡大学ShizuokaUniversity.jpg
カブトガニの卵を孵化させるには、新鮮できれいな海水を用意することが大切です。浅く海水を入れた容器に卵を入れ、毎日水替えを行います。エアレーションを行う環境では数日に1回の水替えで問題ありません。

海水が淀む環境では、雑菌が繁殖します。ざるを使用することで流れが滞ることのないように工夫します。
カブトガニT.tridentatus飼育1.egg.embryo.加藤英明HideakiKato静岡大学ShizuokaUniversity.jpg


静岡大学加藤研究室では、駿河湾の海洋深層水を使用しています。水深397mから取水した海洋深層水の原水は、雑菌がとても少なく、清浄です。化学物質による汚染がないため、正常な胚を高い確率で得ることが可能です。

静岡県公式ホームページ
駿河湾深層水の一般給水http://www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-420/surugadsw04.html
静岡県焼津市海洋深層水YaizuDeepOceanWater.加藤英明HideakiKato.ShizuokaUniversity.jpg
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カブトガニ!卵と幼生の観察

カブトガニT.tridentatus卵egg.embryo.加藤英明HideakiKato静岡大学ShizuokaUniversity.jpg
カブトガニTachypleus tridentatusの卵は、直径3oの大きさ。ゆっくり成長して約50日で孵化します。

受精後の卵は、発生が進むと約30日で卵殻が割れて、内卵膜に包まれた状態になります。薄くて透明な膜内に、海水が取り込まれた状態です。膜は丈夫で張りがあり、指でつまんでも簡単には破けません。

不思議なことに、カブトガには孵化前に卵膜の中で4回脱皮をします。きっと、力強く動くことができる体になるまで卵の中にいて、孵化後の世界を生き抜く確率を高める戦略なのでしょう。

卵殻から出てきた卵をよく見ると、胚の後方に薄い膜を確認できます。これは脱皮殻です(写真:第3回胚脱皮)。この頃から、卵の中で活発に回転運動を行うカブトガニの様子を観察することができます。そして第4回背脱皮を行うと、三葉虫によく似た1齢幼生の形態になり、その後、孵化して海水中に飛び出します。

Tachypleus tridentatus.egg.embryo.HideakiKato.ShizuokaUniversity, Japan.jpg


静岡大学教育学部加藤研究室では、カブトガニ類を初め、絶滅が危惧される生物の保全に関する研究を行っています。繁殖や放流、生息環境の改善、教育活動を通し、身近な生物たちの保全を試みます。
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カブトガニ類の謎に迫る!生きた化石カブトガニの研究

 一般に「生きた化石」として広く知られているカブトガニ類ですが、これらの分布や生態、類縁関係、分化の過程などは、はっきりわかっていません。絶滅の恐れのある野生動物を調査研究している静岡大学加藤研究室では、東南アジアを中心にカブトガニ類の現地調査を行い、DNA解析を通してこれらの問題を明らかにしようとしています。

カブトガニ調査Horseshoe crab survey.加藤英明HideakiKato,JAPAN.jpg


海外でカブトガニ類を見かけたらご連絡ください!

生息地確認の基準
・捕獲
・海岸における脱皮殻や死骸の確認
・市場における売買の確認
・漁師村ゴミ捨て場における死骸の確認
・国立公園内案内所における標本の確認
・地元の漁師, 博物館の職員, 公園管理官からの情報 など
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カブトガニを守ろう!人工繁殖はできますが…

カブトガニTachypleus tridentatus.人工繁殖Artificial breeding.加藤英明HideakiKato.jpg
ふ化直後のカブトガニTachypleus tridentatusの幼生

カブトガニT.tridentatus.人工繁殖Artificial breeding.加藤英明HideakiKato.jpg現在、環境破壊により、世界中のカブトガニ類が絶滅の危機に瀕しています。カブトガニ類を人工繁殖させることは容易ですが、生育できる環境が十分にありません。

干潟の保全やマングローブの植林は、カブトガニ類の生息場所を増やすことに効果があり、それは多くの生物の幼生や稚魚が生育できる環境をつくることにもつながります。

給餌(2齢幼生)

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