日本発紹介!秘宝タイガーカメレオン!

タイガーカメレオンArchaius tigris1.加藤英明HideakiKato.jpg

タイガーカメレオン(Archaius tigris)
アフリカ大陸から1300km離れたインド洋のセーシェル諸島に、カメレオンが1種すんでいます。その名は、タイガーカメレオン。大きさは全長16pほどで、美しい島々に広がる森に生息しています。繁殖形態は卵生。地面や樹上に溜まった腐葉堆積物の中に卵を産みます。

タイガーカメレオンArchaius tigris2.加藤英明HideakiKato.jpg遥か昔にアフリカ大陸東部から祖先種が流れ着き、独自の進化を遂げた森の賜物、タイガーカメレオン。現在、地球上に2000頭ほどしか存在しません。セーシェルの森で希少なタイガーカメレオンに出会い、生態を観察することに成功しました!

参照
加藤英明. 2014. セーシェルの自然と動物. ビバリウムガイド, 64: 68-73.
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現地レポート第51弾! セーシェルの自然と動物〜前編〜

タイガーカメレオンArchaius tigris. 加藤英明HideakiKato.jpg
セーシェルの秘宝タイガーカメレオン(Archaius tigris)。全長は最大16pほど。セーシェル諸島の固有種であり、マヘ島とプララン島、シルエット島にのみ推定2000個体が生息しているとされる。尾に残る咬み跡は、近くに他個体がいることを意味する

セーシェルキバラハコヨコクビガメPelusios castanoides intergularis. 加藤英明HideakiKato.jpg
セーシェル固有のセーシェルキバラハコヨコクビガメ(Pelusios castanoides intergularis)。20年前には400個体ほどの成体がいたが、現在は100個体までに激減した。マヘ島やプララン島、シルエット島、ラ・ディーク島などに分布し、緩やかな流れの川に生息する

テンレックTenrec ecaudatus. 加藤英明HideakiKato.jpg
外来生物、テンレック(Tenrec ecaudatus)。夜の森では、“ギギギギッ”と仲間と喧嘩をする声が響く。人家の周りから山頂の森まで広く分布し、雑食で何でもよく食べる。セーシェル固有の生き物たちを食べつくす勢いだ

セーシェルの熱帯雨林rainforest of Seychelles. 加藤英明HideakiKato.jpg
セーシェル諸島に広がる熱帯雨林。様々な種が分化を遂げた


著書
セーシェルの自然と動物. 前編. 2014. ビバリウムガイド, 64:68-73. 加藤英明.
(概要:セーシェルの秘宝, 固有種タイガーカメレオンArchaius tigrisの生態と分化の歴史. DNAから明らかになったセーシェルキバラハコヨコクビガメPelusios castanoides intergulariの移入, 外来種問題テンレックTenrec ecaudatusの生態系への影響など)
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砂漠に棲む珍しい生き物!ナミブジムグリトカゲ

ナミブジムグリトカゲTyphlacontias brevipes加藤英明HideakiKato.jpg

ナミブジムグリトカゲTyphlacontias brevipes
全長は最大13p。
胎生で、2月から3月の間に5cmほどの子どもを1−3匹産みます。

ナミブジムグリトカゲTyphlacontias brevipes痕跡.jpg砂漠の砂をよく見ると、何やら砂が動いた跡が。くねくね曲がっていて、まるでヘビが移動したときにできる跡のようです。正体はわかりませんが、何か生き物がいたのでしょう。その痕跡をたどってみると、途中で消えていました。消えた場所を深く掘ってみると。。なんとジムグリトカゲを発見!
砂漠に残った不思議な跡は、ジムグリトカゲが砂の中を移動した時にできたものでした。

ジムグリトカゲにはあしがなく、砂の中で体をくねらせて動きます。アフリカ南西部のナミブ砂漠にのみ生息する、希少な生き物です。

一般的に、“砂漠には生き物が棲んでいない“と思われがちです。しかし、灼熱の砂漠にも、数多くの生き物が暮らしているのです。
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調べ学習に最適!極限世界の生き物図鑑

<砂漠の生き物>
砂の中にもぐって獲物を狙う!毒ヘビ!

ペリングウェイアダーBitis peringueyi1.加藤英明HideakiKato.jpg

探してみよう!どこに目があるかな?(ナミビアで撮影)
ペリングウェイアダーは、砂の中に隠れて獲物を狙います。なんと、目だけを砂の中から出して、周囲を見ることができます。普通のヘビと違って、目が頭の上のほうにあるからです。餌となるトカゲやヤモリが近くを通ると、バサッと砂の中から飛び出して咬みつきます。人間にも咬みつくことがあるので、砂漠を歩くときは注意しましょう!

ペリングウェイアダーBitis peringueyi2.加藤英明HideakiKato.jpg

※尾先を砂から出してエサのように動かし、トカゲをおびき寄せることもあります。虫と間違えて触れないように!
(極限世界の生き物図鑑:13ページ)



<砂漠の生き物>
夜になると出てきます!キタミユビトビネズミ!

キタミユビトビネズミDipus sagitta1.加藤英明HideakiKato.jpg
キタミユビトビネズミDipus sagitta2.加藤英明HideakiKato.jpg

砂漠の夜は寒いです(カザフスタンで撮影)
ミユビトビネズミの仲間は、熱い砂漠に棲んでいます。しかし、昼間は地中の巣穴で休んでいて、日が沈んだ後に涼しくなると地上に現れます。カンガルーのようにジャンプして移動するため、足は大きく、砂の上でも動きやすいように長い毛でおおわれています。動きは素早いですが、懐中電灯の光を当てると、まぶしくて動きを止めてしまいます。
(極限世界の生き物図鑑:11ページ)



極限世界の生き物図鑑
極限世界の生き物図鑑.jpg
http://www.php.co.jp/books/detail.php?isbn=978-4-569-78362-8
監修:長沼毅
出版:株式会社PHP研究所
(写真協力:加藤英明)






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現地レポート第48弾! モンテネグロの自然と動物〜前編〜

ヨーロッパアシナシトカゲPseudopus apodus thracius. 加藤英明HideakiKato.jpg
ヨーロッパアシナシトカゲ(Pseudopus apodus)。全長120cmほど。東ヨーロッパから中央アジアまで広く分布する。モンテネグロに分布するものは亜種Pseudopus apodus thraciusとされ、顔が細長い

ヨーロッパアシナシトカゲPseudopus apodus thracius2. 加藤英明HideakiKato.jpg
ヨーロッパアシナシトカゲはヘビに似るが、耳の穴がある。また、体側には皮膚が折りたたまれた溝がある。尾をつかむと自切するので、胴を押さえる必要がある

イタリアカベカナヘビPodarcis siculus. Herpetolofauna. 加藤英明HideakiKato.jpg
イタリアカベカナヘビ(Podarcis siculus)。全長25pほどで、体の斑紋は大きい。イタリアからモンテネグロまで広く分布する。年に数回、一度に5個ほど卵を産む



著書
モンテネグロの自然と動物〜前編〜. 2013. ビバリウムガイド, 61: 77-81. 加藤英明.
(概要:ヨーロッパアシナシトカゲPseudopus apodus thraciusの生態調査, 形態的特徴. その他, ハナダカクサリヘビVipera ammodytes, イタリアカベカナヘビPodarcis siculusなど)
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