田んぼのイネを守る、ニホンイシガメ!

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ニホンイシガメ
初夏、里山の谷川に棲むニホンイシガメたちが、田植えを終えた田んぼにひっそりと現れます。彼らの狙いは、外来種のジャンボタニシ。薄い殻につつまれたジャンボタニシをムシャムシャ食べた後は、周辺の緩やかな流れの用水路で一休み。

ジャンボタニシは“アップルスネイル”と呼ばれるだけあって、カメたちにとってはおいしいリンゴ飴のようなもの。ニホンイシガメは上手にジャンボタニシの殻をパリパリ砕くと、軟らかい肉質とともにつるっと飲み込みます。そしてまたジャンボタニシを探しに田んぼの中を徘徊します。

ニホンイシガメは、イネを食害するジャンボタニシや水に落ちた害虫を食べる役割を果たします。
田んぼに現れるニホンイシガメを大切に見守りましょう。
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カメの甲羅は…胚発生の観察!

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卵を観察すると、発生途中のカメの姿を観察することができます。
途中までは他の生物(有羊膜類)と変わらない形なのですが…
徐々に肋骨が広がり甲羅が形成されます。
カメの進化の過程を垣間見られる瞬間です!

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ニホンイシガメ
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急務!ニホンイシガメの保全!

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ニホンイシガメの幼体(静岡県産)
県内で数を減らしつつあるニホンイシガメ。
最近は川を覗いても姿を見かけません。このままでは、私たちの身近な環境からニホンイシガメが姿を消すのも時間の問題です。

河川ごとニホンイシガメを保護し、繁殖させることは容易ですが…
子ガメを故郷に放せません。

遺伝子汚染の解決はもちろん、ニホンイシガメが健全に生育できる環境づくりが大切です。
日本固有の希少な野生動物ニホンイシガメを守るには、まだまだ時間がかかりそうです…
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伊豆半島全域調査!魅惑の伊豆半島産ニホンイシガメ!

伊豆半島ニホンイシガメMauremys japonica.加藤英明HideakiKato.jpg
南伊豆町で捕獲されたニホンイシガメMauremys japonica

 ニホンイシガメは日本固有の種で、本州から四国、九州まで広く分布しています。しかし、その起源や分散の歴史は明らかになっていません。静岡県の伊豆半島には、ニホンイシガメが生息しています。一体、いつから伊豆半島に生息しているのでしょうか?

 今から2000万年前、伊豆は本州から数百km南に離れた場所にあった海底火山群でした。それらは、フィリピン海プレートの移動とともに北上し、60万年前に本州に衝突して現在の半島の形になりました。その後も噴火は繰り返され、山々が形成され、現在の形状になったのは今から20万年前と考えられています。

 そんな時代、日本にはヤベイシガメMauremys yabei、ニホンハナガメOcadia nipponica、ミヤタハコガメCuora miyataiとして記載されたイシガメ科のカメ類が生息していたと考えられています(千葉県20万年前の地層から産出)。これらは既に絶滅していますが、祖先種から分化したニホンイシガメが氷河期を日本列島のどこかで生き残り、今に至るのでしょう。いつ?どこで?その答えは明らかになってはいませんが、100万年前に伊豆で遺伝的分化したオカダトカゲのように、本州に衝突した南洋の火山島がニホンイシガメの起源である可能性もあります。

 現在、静岡大学加藤研究室では、ニホンイシガメの起源を探るため、伊豆半島全域のニホンイシガメの分布とDNA型の調査を行っています!


※伊豆半島では、罠を用いた違法な捕獲が確認されています(県知事の許可が必要です)。ニホンイシガメを見かけても、そっと見守ってあげましょう。また、遺伝子撹乱を引き起こすため、ペット個体が逃げて野外に入り込まないように、適切な管理をお願いします。
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地域絶滅寸前!苦しむニホンイシガメたち!

苦しむ静岡市のニホンイシガメ.地域絶滅寸前.jpg
(2014年5月28日静岡市麻機遊水地第3工区巴川)

静岡大学と静岡北中学校の合同調査で、ニホンイシガメが捕獲されました。静岡市巴川中流域の調査地点では、5年ぶりの2匹目です。大きなメスなのですが…甲羅は車にひかれて壊れ、さらに口には釣り針が刺さったままで、糸が出ている状態。釣り針が刺さった頬は炎症し、目元まで腫れていました。

かつては調査地周辺に数多く生息していたニホンイシガメたちは、現在、人間活動の影響で踏んだり蹴ったりの状態です。現状は深刻!

私たちの身近な環境に棲む生き物たちの悲惨な現状に、調査を行った中学生たちは驚きを隠せない様子でした。

カメからわかる水辺の環境!人間との関わり! まずは今まで行われていなかった県内のカメ類の現状調査を行う必要があります!

ニホンイシガメ
静岡県レッドリスト:掲載なし
環境省レッドリスト:準絶滅危惧(Near Threatened, NT)
          存続基盤が脆弱な種

ニホンイシガメ釣り被害.静岡市.jpg

※保護されたニホンイシガメは、釣り針を取り除き、繁殖のために研究室で飼育しています。
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