
在来生物は、長い地球の歴史の中で自然分布した生物たちです。
自らの力で移動したり、風や海流など自然の作用によって移動したり…。そして、たどり着いた新たな場所で、環境に適応できたもの遺伝子が残ります。同じ種類でも、地域によって色や形が異なるのはこのためです。さらに、遺伝的な交流が妨げられた環境では、異なる種へ変わっていくことも。生物は、現在も様々な環境に適応放散していて、今、この瞬間も生物の進化はゆっくりと進んでいます。
外来生物は、人によって移動させられた生物です。
もちろん、服や靴、鞄や荷物に紛れて知らずに持ち込まれた生物も、外来生物です。動物園のライオンやシマウマ、ペットのハムスターも、さらには、野外から持ち込んだメダカもフナも外来生物...。もちろん、田んぼのイネや畑のトマトやジャガイモ、花壇の園芸品種の花を含め、遺伝子が改変された生物も、移動されてさらに人の手が加わった外来生物です。
身の回りにはとても多くの外来生物が存在し、それらによって私たちの生活が支えられています。しっかり管理されていればいいのですが…
野外で繁殖してしまっている外来生物は2000種以上!
コントロールが効かない状態で増殖しています。
コントロールが効かない状態で増殖しています。
外来生物の扱いは慎重に!自然の状態から人が手を加えた場合、既にその生き物の未来は変わっているのです。
在来生物は自然状態の生物、外来生物は人が関わった生物と覚えるとわかりやすいでしょう。私たちは在来生物を見守るとともに、壊された環境をもとに戻す努力をしなければなりません。
外来生物の管理を怠ると…

生態系の破壊だけでなく、生物の進化を変えてしまうことになります。私たちは、生物の自然分布を変えることなく暮らすことが大切です!外来生物は、しっかり管理しましょう。
今あきらめてしまうと...それは、かけがえのない地球の生物の未来をあきらめることに。
時間はかかりますが、外来生物の防除を頑張りましょう!
※特定外来生物
外来生物の中には、特定外来生物に指定された種類がいます。
それらは「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律」(外来生物法)によって移動や飼育等が規制されています。指定された外来種を拡散させないようにしましょう。
※この法律では、海外起源の生物種が対象となりますが、沖縄に生息するマダラサソリのように例外もあります。