北海道の豊かな自然の中に入り込んだのは、外来種のウチダザリガニ。水草や水生昆虫など様々な生き物を捕食し、日本の固有種であるニホンザリガニが影響を受けています。このままではニホンザリガニが消えてしまうことも!ウチダザリガニの分布拡大を食い止めるため、野外から取り除く必要があります。
ウチダザリガニは、臭いに敏感。餌の匂いを嗅ぎつけると、巣穴から出て餌を探します。
そんな生態を利用し、ウチダザリガニを一網打尽に!
※本種は2006年に特定外来生物に指定され、生きた状態での運搬・飼育等が禁止されています。
何でもよく食べるウチダザリガニは、日本の生態系を破壊しつつあります。海外ではヨーロッパの野外に侵入し、本種が持ち込んだザリガニペストと呼ばれる病原菌に感染した在来種のヨーロッパザリガニが死滅する地域も。ザリガニペストがニホンザリガニに感染した場合100%死亡するとされ、ウチダザリガニの侵入後にニホンザリガニが姿を消した場所では、その感染の疑いもあります。
そんな厄介な外来生物の捕獲に挑む!
本種は嗅覚に優れ、50m範囲の匂いを嗅ぎつけることも!餌の匂いにつられて巣穴から出てきます。
捕獲されたウチダザリガニは、一流のシェフによっておいしい料理に仕上げられました。
※ザリガニ類は寄生虫の中間宿主となるため、しっかりと管理されていない個体の調理は要注意。
アメリカザリガニも同様で、保有する寄生虫が人の体内に侵入する恐れがあります。
また、罠の使用には北海道内水面漁業調整規則に基づく採捕の許可が必要です。
<ウチダザリガニ>
・特定外来生物
・日本の侵略的ワースト100
・世界の侵略的ワースト100